日暮れからの雨

仕事終わって外に出たら雨が降っていた。
クルマのエンジンをつけるとテレビではあべちゃんの訃報が流れていた。


信号待ちの交差点で空がびかっと光る。
家に着いて病院の会見を見てたら雨は強くなり、空はハイペースで光り始めた。
その後もずっと雲はかかり続け止む気配はなく。
テレビもずっと各局同じニュースを繰り返している。


21時でテレビは消した。
相変わらず酷い雨音と、雷を聞いていた。


渇水の心配もあるので雨はありがたいけれど、もう少し手加減してほしい。
そもそも梅雨なんてとっくに明けたというのに、消す前のローカルニュースで気象予報士が言ってた「梅雨末期レベルの大雨」とはどういうことだ。
22時、大雨警報発令。こんな時間に避難をはじめろと言われても遅いと思った。
止みそうにない雨とひっきりなしに入る気象情報に怒りと焦りが募る。
そして4年前の、まだ記憶に新しいあの雨の夜のこと。
水浸しの大洲、土砂崩れに見舞われた吉田、流されていく野村の街の映像……。
0時前に避難指示が発令。
この頃雨脚はそれまでに比べ随分と弱くなっていた。雲の動きは大幅に西へとずれて、地元のピークは過ぎていた。
あの晩避難所を開設しにきてくれた職員の人、ご苦労様でした。その人もきっと危険と隣り合わせ、ということになるのではないだろうか。避難のタイミングはいつも難しい。今回はたまたま被害はなかったものの、ほぼ市内全域土砂崩れの危険性があったのであのまま雨が降り続いていたらどこかは崩れていたかもしれない。でも深夜の大雨の中外へ出るのは勇気がいる。せめて明るいうちから避難所が開いていたらまた違うのかもしれない。
この後早朝5:30に避難指示は解除され、大雨警報は10時に解除となった。