オスプレイを見つけたあなた!

オスプレイ 県内目撃情報31件


 米軍の新型輸送機MV22オスプレイ3機が四国地方上空を飛行した6日、県のまとめでは、「オレンジルート」直下にあたる西条市などで計31件の目撃情報があった。高知県境に近い新居浜市別子山支所では本紙記者も確認。山間部にうなるような低音が響いた。県職員らは夜間訓練の上空通過に備えて夜まで監視にあたり、7、8両日も続ける。

 県総務管理課によると、目撃されたのは午後3時30〜40分に、西条市で28件、新居浜今治、松山の3市で1件ずつ。西条市によると、「家の窓が震えた」という女性からの連絡もあった。

 新居浜市別子山の大田尾越(ごえ)(標高約1100メートル)付近では午後3時半、3機が北西へ向かって飛行するのを、危険な低空飛行がないかを監視していた県と市の職員らが目視で確認した。

 県職員は「高度は高く、騒音はヘリコプター並みで小さかった」と同課に報告。渡部一彦主幹は「訓練が終わるまで気を抜けない」と表情を引き締めた。午後4時10分、中国四国防衛局(広島市)から同課に「午後3時52分に岩国基地に到着した」と連絡があった。

 中村知事は「オスプレイは性能を含めて、まだ国民の間で不安が払拭されていない。国として速やかに情報を提供してほしい。今回のような急なルート変更は不安をかき立てることにつながりかねない」と述べた。 市民団体「自主・平和・民主のための広範な国民連合・愛媛」は午後、中村知事に宛て、オスプレイの四国上空での飛行訓練に反対するよう求める要望書を提出。社民党県連や共産党県委員会なども要請書を出した。

◆本紙記者 3機目撃

 午後3時半頃、標高約700メートルの新居浜市別子山支所。「ゴー」という低音が聞こえだした。その約20秒後、東側の山影から3機の機影が現れ、カメラを構えて数枚撮影した次の瞬間、西側の山に隠れた。


 「低空」という印象はなかったが、機影ははっきり見え、カメラの画像にはプロペラも写っていた。編隊を組まず、1機ずつ間をとって飛行していた。

 近くの主婦は「轟音(ごうおん)が聞こえたので外に出たら、もう見えなかった。まさかこんな所に来るとは思わなかった」と驚いていた。(池田安行)

(2013年3月7日 読売新聞)